テーマは主要店舗に近い立地選択と一体感のあるワーキングスペース構築
ワーキングスペース  株式会社バルス(以下バルス)は、“Franc franc”や“AGITO”といった人気店舗でインテリア家具や生活雑貨の小売業を展開している企業だ。以前の本社は西麻布のテナントビルにあったが、3フロアに分かれていた。「移転のメインテーマは、各店舗のバックアップ機能の強化です。そのため主力店舗にアクセスしやすい立地選びと、社員が一体感を持って働ける環境を整備することに力をいれました」(バルス パブリックリレーションズ&インベスターズリレーションズデパートメント・吉田雅一氏)。そこで、移転先には同社の主力店舗がある新宿・渋谷・自由が丘に出やすい渋谷区神南を選択。写真のように、執務スペースをワンフロアにまとめることもできた。「小売業における本社スタッフには、所属部署を問わず全員で店舗をもり立てていこうという姿勢が必要です。分散していた執務スペースの集約は、単に業務効率を向上させるだけでなく、社員が一体感を共有できるという点でも効果があると考えています」(同氏)。
●商品開発も“不特定多数参加型”に
ミーティングスペース  商品開発は、店舗の売り上げを左右する重要な業務のひとつだ。あえて社員の行き来が多い執務フロアの中心部に商品開発用のミーティングスペースを設置。通路との仕切りを透明にして、以前は完全に密室だった社員用のミーティングスペースのあり方も見直した。「ひとつの商品を開発してお客様の手に届けるまでには、さまざまな部署がクロスオーバーして関わります。開発プロセスをオープンにしたことで、複数部署の社員が参加しやすくなりました。また、通りかかった社員が気軽にアイデアを提供できるのも、大きなメリットです」(バルス パーソナル&コーポレートアドミニストレーションデパートメント・柴田聡久氏)。
●CI戦略を意識したオフィス構築
エレベーターホール
エレベーターホール

レセプションルーム
レセプションルーム

サンプル商品ショウルーム
サンプル商品ショウルーム
 バルスの移転の特色は、店舗のバックアップ機能強化だけでなく、本社機能そのものを見直した点にもある。「小売業では”投資すべき対象はお客様の目に触れる店舗で、裏方の本社に投入する資金は必要最低限でいい”という考え方が主流です。しかし、私どもは今後、家具、雑貨といった個別の商品を扱うだけでなく、空間全体のプロデュースをしていきたいと考えています。そのため、今回の移転は、バルスがオフィスプロデュースをするとしたら、どのようなことができるのかという、ある種の試みでもあるのです。」(前出・吉田氏)。「エレベーターホールの壁やレセプションルーム、オフィス内の柱に同じ加工を施したり、開閉部の建材をそろえるなど、デザインテイストに統一感を持たせています。また、共用部分とレセプションルームの床に同じタイルを敷いて、訪問客を自然に導けるように演出しました」(前出・柴田氏)。「ここは築22年という古いビルなのですが、内装やファニチャーの選び方でモダンな空間を創出できるという提案になると考えています」(吉田氏)。さらに、レセプションフロアには来客用のミーティングスペースやサンプル商品のショウルームを設置。同社の企業イメージのPR効果を高め、顧客に対する提案色を強く打ち出したオフィスになっている。
●コミュニケーション活性化の場として休憩スペースも一新
休憩スペース  休憩スペースを一新したことも、社員間のコミュニケーション活性化につながっている。「以前は、スペースに余裕がなかったので、倉庫の片隅を“たまり場”にしているという感じでした(笑)。移転によって広さを確保できましたから、休憩スペースも充実させました。リフレッシュや社員同士の交流をはかるのに役立っています」(前出・吉田氏)。ちなみに、レストランバーのようなこのスペースでは、定時後のアルコールも許可されている。
●バルスのレイアウト図
3階 レイアウト図1
6階 レイアウト図2
会社データ