社員が誇りを持って働けるような新天地を提供
誇りを持って働ける環境
千鳥ヶ淵の沿道
 松井証券株式会社(以下松井証券)は、日本橋兜町の自社ビルを中心に事業展開していた証券会社だ。「業界に先駆けて、業務をインターネット証券取引に全面移行したのが1999年です。これで、店舗を保有する必要がなくなりました。同時に、移動時間のロスや社員同士が緊密な連携を取れないことなど、オフィスが分散していることによる弊害のほうが顕在化してきたのです」(松井証券・常務取締役・田名網尚氏、以下同)。そこで、社員を一同に集めて、コミュニケーションを活性化させるべく、移転が検討された。同社が選択したのは半蔵門の新築ビル。ビル自体のグレード感もさることながら、皇居や千鳥ヶ淵の沿道を一望できる眺めもすばらしい。証券業界の聖地ともいえる立地を捨てての移転となったわけだが、「インターネット証券では、お客様を店舗で出迎えることがありませんし、社員も以前ほどは出歩きません。日本橋にこだわる必要はないんです。むしろ、社員が誇りを持って働ける環境を提供しようと考えました。」
●部署の統合と執務環境の整備で、コミュニケーションを円滑化
打ち合わせスペース  業務に関するいいアイデアや、優れた問題解決策というのは、社員間の直接対話から生まれることが多い。松井証券でも、新オフィスを構築する際には“業務はITでも、社員間のやりとりはアナログで”がキャッチフレーズだったという。「移転に先立って、部門数を3分の1に減らしました。できるだけ部署間の垣根を取り払って、コミュニケーションを活性化させようという狙いです」。また、執務スペース内には、写真のような打ち合わせスペースを多く設置した。「以前は、こういう場所がなかったんですね。思い立ったときにフェイス・トゥ・フェイスでやりとりできますから、業務にスピード感が出たと思います」
●会議室や応接室は、アットホームな感じを演出
ミーティングルーム  同社のオフィスでユニークなのが、会議室や応接室のインテリアだ。置いてあるソファやテーブルは、すべて家庭用の家具店で購入したのだという。「社員同士でも、訪問客との間でも、家にいるような気軽さで闊達な意見交換をしてもらおうという考えからこうしました。家具の見立ては、すべて社長によるものです(笑)」。ちなみに、写真は本物のダイニングセットを置いたミーティングルーム。確かに、どことなく家庭的な空気がただよっている。このほか、リビング用のソファセットを置いた応接室などもある。
●オープンな空間からは、フランクなやりとりが生まれる
役員用のスペース  左の写真は、常勤の役員用のスペース。各自の座席のほかにミーティング用のテーブルも置かれている。「以前は、役員もオフィス同様分散していました。呼ばれるほうも予定を調整するほうも大変なので、正式な会議以外では集まる機会が少なかったんです。今は、同じスペースに居合わせますから、ちょっとしたことでもみんなで話し合えます」。また、スペースの仕切りにはあえて扉を付けていない。「社員に対してもオープンでいこうという考えで、このようなデザインを採り入れました」
●松井証券のレイアウト図 (6階部分。5階にも執務スペース有り)
6階 間取り1
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