立地と役割分担に配慮したオフィス選びで、機能的な執務環境を整備
車に乗り込むところ  株式会社メディカル・プランニング(以下MP社)は、薬剤関連事業で展開を図るベンチャー企業だ。2004年11月に設立したばかりで、多角経営を企図する第一歩として「ひまわり薬局」を開設した。従来の処方薬局と違い、在宅患者を訪問して薬を届け、服薬法も指導するという、まったく新しいタイプの薬局だ。設立に当たって、まず重視したのは立地だという。「主に目黒区・世田谷区・品川区で往診している医師と情報交換していた関係で、当社が担当する患者さんも同エリアの方が中心です。3区に出やすいこととコストのバランスを考えて検討し、10件くらい見たなかから今の事務所を選んだのです」(MP社代表取締役・若山卓氏、以下同)。調剤した薬は患者さんのエリアごとに分け、薬剤師が自動車で宅配する。
●事業の基幹となる調剤室は、動きやすさに配慮
調剤室  レイアウトを考案する際には、従業員の役割分担を想定して部屋割りしていった。薬の受け渡しが最も多い調剤室は、入り口からすぐの場所に配置している。「調剤室には、通常4人くらいのスタッフが勤めます。ここでの業務内容は、主に2種類。処方箋をもとに必要な薬剤をパソコンに入力する作業(写真手前)と、パソコンデータに基づいて調剤する作業(写真奥)です」。一見、何気ない風景に見えるが、双方の作業内容に合わせて、動きやすさや連携の取りやすさが配慮されているのだ。
●集中して処方箋を作成・整理できるスペースを確保
薬剤師用スペース  同じ効能でも、錠剤や液体など、患者さんの状態によって適した薬剤が異なる。薬剤師が実際に患者さん宅を訪問して対話できるので、どんな薬がベストなのかも薬剤師のほうで判断できるわけだ。「そこで、訪問巡回を終えた薬剤師が、処方箋に追記したり、訪問結果を整理するスペースを設けました。各患者さんに合ったこまやかな対応ができることは、当薬局のいちばんの強みですから、このスペースは完全な個室にして、作業に集中できる環境を整えてあります」。
●管理部門のスペースは独立性を高めて、専用デスクも設置
管理スタッフ室  経理や総務といった管理部門のスタッフは、4人。各部屋間の行き来や外との出入りが多い薬剤師と違い、業務はデスクワーク中心のため、各自に専用デスクとパソコンをあてがい、スペース自体には独立性を高めてある。「今は設立したばかりで、管理部門の人間でも新規事情の立ち上げで出かけたり、宅配業務のサポートにまわったりと動き回っているんですけどね(笑)。いずれは落ち着くと思います」。
●小規模の事業所だからこそ、ミーティングルームは必須
ミーティングルーム  MP社は、取材した時点で営業開始から2週間強しかたっていなかった。「薬剤の在庫数が不足したり、患者さんへの対応に関して医師・看護師さんからアドバイスをもらうなど、改善すべき点が多く出てきています。毎日朝礼を実施して、全員で現時点でのタスクについて認識を共有するよう、心がけています。創業時のきめ細かい軌道修正が今後の事業展開をより有利なものにさせるはずですので」。来春には、事業所数の増加を目指しているというMP社。現事務所でのメリットやデメリットを、後の事業展開に生かすべく、全員で奮闘中だ。
●メディカル・プランニングのレイアウト図
レイアウト図
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