立地や広さ、デザインに経営理念や事業計画を色濃く反映
エントランス部分  インターネットを通じて経路検索サービスを手がけている株式会社ナビタイムジャパン(以下ナビタイム社)がオフィス拡大のための移転を実施したのは2005年の3月。昨今、多くのIT系ベンチャー企業が華やかな立地にオフィスを構えるなか、同社は以前からオフィスがあった神田小川町から近いエリアに移転先を求めた。意識したのは立地から連想される企業イメージだという。「経路探索を利用するユーザーは、安心して目的地までたどり着ける正確な情報を求めています。私どものサービスに信頼をおいていただくためには、会社自体が信頼性のある存在であり続けなければならないと思っています。そこで、"流行を追うより堅実性を大切にする"という姿勢を貫きたかった」(ナビタイム社代表取締役・大西啓介氏、以下同)。
 この姿勢は、深いブラウンのウッディな壁にシンボルカラーの緑を合わせたエントランスのデザインからもうかがえる。森や木をイメージできるデザインに仕立て、会社に安心感を抱いてもらうことを狙った。
●物件選定は、バランス重視で
執務スペース  ナビタイム社は事業が好調に成長を続けているため設立5年目にして、2度目の移転となる。「どの物件でも重要視してきたのは立地条件や周辺の環境です。今回の物件選定のポイントになったのは、立地が地下鉄から徒歩すぐ、大きなメインストリートの交差点にあり、1階には銀行が入っている最上階であるいうこと。約210坪のワンフロア全体が扇のように東南西に広がるこの物件は、窓から明るい日差しが射し込み、景色の先には九段の森や銀座方面が見渡せるゆったりと気持ちの良い印象でした。今までも、ビル全体が明るい雰囲気で清潔なことや、周辺の環境に活気があることなど総合的に判断し、社員増加に応じて移転してまいりました。」適度なペースであれば社員も会社の成長を実感でき、いい刺激にもなるだろう。
●目的に応じたディスカッションスペースと一番良い所に会議室を確保
オープンディスカッションスペース 会議室  執務スペース内に、オープンディスカッションスペースを配置(写真左上)。「当社は技術開発の社員も多く個々が黙々と作業することが多いんですね。そこで、社内での打ち合わせは皆が、コミュニケーションの活性化につなげるのが狙いです。主に来客との打ち合わせなどに使う会議室は4室確保した(写真左下)。ミーティングに集中できるよう、こちらは完全な個室で、デザインテイストはエントランス同様、安定感のある色合いでまとめている。「お客様をお迎えする大切な会議室は、開放感のある窓を広く取った位置にしました。大きな部屋はより大きく見えるように、小さめの部屋では集中した会議ができるよう、人数や状況によって使い分けています。室内の色は茶、黒、白などモノトーンでまとめ、家具や小物は質感やデザインの優れたものを選ぶようにしました。」
●築年数を感じさせない改修も決め手
エレベーターホール  同社のオフィス選定に関して、大きなポイントのひとつが、ビルが全面改修済みだったことだ。築30年経つビルとは見えない場所のひとつがエレベーターまわり。エレベーターホールは白木の木目のデザインが基調になったモダンな雰囲気だ。ナビタイム社のエントランス部のデザインとも連続性がある。また、エレベーター自体も、液晶モニターを装備した最新のタイプが採用されている。「万全なセキュリティー管理体制も決めてのひとつになりました」。
●ナビタイムジャパンのレイアウト図
レイアウト図
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