商談スペースの拡張で事業規模を広げる!
株式会社ネットプライス
会社紹介
株式会社ネットプライス(以下ネットプライス)は、インターネットを利用した通信販売を主業務としているIT系企業だ。同社は2004年3月に移転を実施したが、その背景には主に2つの理由があった。1つは、事業の急成長に伴う人員増加(=スペース不足)への対応が急務だったため。もう1つは、2004年7月に実施した株式上場に合わせて取引先などの訪問も増加すると想定され、ゆっくりと商談ができるオフィススペースの構築が必要と考えたからだった。そこで「以前は2フロアに分かれていたオフィスをワンフロアにまとめ、フラットに配置できること」と「情報やトレンドの発信地としてふさわしく、かつ取引先の訪問に便利な立地」を条件に物件を探し、恵比寿にある現在のオフィスに決めたのだという。
>>>執務スペースは、会社の成長度に合わせ広さを設定
執務スペース  急成長を続ける企業の場合、悩みのタネになりがちなのが執務スペースの面積をどれだけ確保するかだ。「当社では、移転の検討を本格的に始めた時点で、次期決算の売上見通しは前期の1.5倍で考えていました。この成長度を従業員数(約80名)や以前のオフィスの広さ(約220坪)に当てはめ、座席150席・広さ350坪を確保することに決めました」(ネットプライス経営本部総務人事チーム・藤間総介氏、以下同)。また、レイアウトも業務フローを見直して再構築したという。「当社の事業部では、商品を仕入れるチーム→商品を試用して原稿やWeb構築を行うデザイナーチーム→実際の販売活動を行う売り場担当チームという感じで、ベルトコンベア式に業務が流れています。執務スペースの座席は、各チームの連携を考慮して配置しました」。
>>>今後の売上拡大も見越して拡張した商談スペース
商談スペース 会議室  ネットプライスでは、携帯電話やパソコンを通じてグッズの購入希望者を募り、希望者が多いほど安価で商品を購入できるというユニークな「ギャザリング」システムを販売方法として導入している。対象となる商品は、毎週700アイテムにものぼる。当然、「新しい商品を提案してくださる問屋さん・メーカーさんと当社の営業が商談する機会が非常に多いんですね。以前は、スペースが不足して取り合いになっていましたので、移転後は思い切ってフロア全体の5分の1を商談用に充てました」(写真上)。これにより売上額も上がり、小売業としての機能も、より強化されたという。また、以前は2カ所しかなかった会議室も6カ所に設置(写真下)。社員同士のミーティングや接客もスムーズに行えるようになった。
>>>事業特性上、欠かせない取扱商品用スペースも確保
サンプル倉庫 スタジオ  同社は常に大量の商品を扱っているため、サンプル用の倉庫も必要になる。このため、一角をサンプル倉庫として確保し、ストレージを多数設置している(写真上)。「取扱商品のジャンルは、チームや担当者ごとに割り当てが決まっています。これに合わせて棚やキャビネットを用立て、各自が担当する商品サンプルを保管できるようにしています」。また、インターネットでの通信販売において、商品の画像はとても重要だ。「サンプル倉庫の横に専属カメラマンが常駐するスタジオを設置して(写真下)、Web上で紹介するための撮影を行っています」。なお、商談スペース、サンプル倉庫、スタジオは、以前のオフィスでは上階フロアに、社員の執務スペースが下階にといった具合で分断されていた。「特に営業の社員は上下階を行き来することが多く非効率でしたが、今回の移転で全室をフラットに配置したことで業務効率も大幅に改善されています」。
>>>エントランス部は、ロゴを大きくあしらってPR
エントランス  ネットプライスのエントランス部には、同社のロゴが大きくあしらわれている。「以前はギリギリまで執務スペースが迫っていたため、単なる“出入り口”という感じでした。そこで、新オフィスでは、“遊びゴコロ”や“成長への強い思い”を表現したCIロゴも含めて、PRしているのです」。また、エントランス部のアプローチを進むと、先に紹介した商談スペースに出る。「通路と商談スペースの仕切りを兼ねて、ショウウインドーを配置しました。当社が小売業に携わる企業であることを来客にイメージしていただくとともに、取扱商品をPRするという実務上の効果も狙っています」。こうして、新オフィスに対するさまざまな試みが功を奏し、同社は現在も成長街道をまい進している。「業務効率も目に見えて改善されましたし、成果は売上にも反映されています。ただし、社員が200名になり、当初の想定よりもさらに増えてしまいました(笑)。こんな点も、改めて次回の移転に生かせたらと思っています」。
>>>ネットプライスのレイアウト図
レイアウト図
会社データ

text by 竹内太郎
photo by 飯田照明