約1年後との移転で、会社の成長を社外にアピール 顧客が社内を覗ける窓など、信頼性を高める工夫も
株式会社ライトアップ
会社紹介
株式会社ライトアップ(以下WU社)は、メールマガジンやブログ、WEBなどの連載型コンテンツの企画・制作を主業務にしているベンチャー企業だ。2002年の設立以来、着実に成長を続けて従業員を増やしてきた同社は、人員増の都度、移転を実施。2005年8月には社員が24名となり、4カ所目のオフィスへと移った。オフィス選びで一貫しているのは「渋谷駅から徒歩5分圏」という条件。エリアのブランド力や、顧客が来訪しやすい立地条件は、会社の営業面・広報面において多大なメリットをもたらすという。移転を「社内外に向けての成長のPR」と位置づける同社のオフィス構築の手法を見てみよう。
>>>「人員増によるたびたびの移転」は企業の成長感をPR
執務スペース  WU社の物件選びでユニークなのが、必要な広さに関する考え方だ。「私は坪数や平米数といった数字はあまり重視していません。専門の会社などに頼らず自分で平面図にレイアウトを描き込んで、従業員の座席数をどれだけ確保できそうかを見て判断しています。業務効率や費用効率のいいレイアウトを実現するには、自分で責任を持って考えないといけないと思うのです」(WU社代表取締役・白石氏、以下同)。今回は、以前のオフィスが24席だったので、倍の50席以上を確保できることを条件に探したという。急成長中の企業の場合、将来の移転回数を抑えようと、現状の3〜4倍の広さを確保するケースも少なくないが、「広い物件を借りて空きスペースが埋まらないより、予想以上に成長が早くて移転回数が増えるほうがいい。また、人員増による移転は顧客に対して絶好のPRになりますし、社員も成長を実感できる。移転費用には広告費も含まれると考えれば、移転回数が多いこともムダではない! と思うようにしています(笑)」
>>>セミナーが開ける会議室には、社内を覗ける小窓も設置
会議室 会議室の小窓  執務スペースの隣に広い会議室を確保(上写真)。通常はローパーティションで2カ所に分けて使用している。「当社ではセミナーを開催する機会が年に30回ほどあります。以前はすべて社外のレンタルスペースを借りていましたが、今は、小規模のセミナーは自社内で実施できますので、費用節減になります」。また、思った以上に大きな効果があったというのが、会議室と執務スペースの間に設けた小窓(下写真)。「ここでお客さんと打ち合わせをする際に、社内の様子を実際にご覧いただこうと思って設置しました。人の多さに驚いたり、執務環境を見て信頼を深めてくださるなど、想像以上に反響が大きいんですよ」。ただし、お互いの視線が気になるようでは逆効果。小さい窓を高めの位置に付けたことがポイントだという。
>>>指紋認証システムを導入してセキュリティ面を強化
指紋認証システム  インターネット事業を展開するWU社にとって、サーバールームは核ともいえるスペースだ。そこで、出入り口には指紋認証システムを導入。指紋を照合し、さらに暗証番号を入力しないとなかには入れないようになっている。「実務上、ここに入る必要があるのはほんの数人です。そこで、指紋登録は担当者だけに限定しました。実は私も入れないんですよ(笑)」。現在のところ、エントランス部分の鍵は暗証番号だけで開錠できるタイプだが、そちらにも3月をめどに指紋認証システムを導入する予定だという。
>>>エントランスを設置し、顧客の信頼度を上げる
エントランス  WU社は、移転するごとに会社としての体裁も着々と整備してきている。「前回の移転では、初めてテナントビルに入ったんですね。“ビルと名の付くところに来たなあ”といって喜んだものです」。そして今回の移転で改善した点のひとつが、エントランスの設置。「以前は、ロゴをプリントアウトしてクリアファイルに入れ、壁に貼っただけだったんですよ(笑)。ここでは、間接照明や受付用の電話を置いて、エントランスの体裁を整えました。こういった目に見える変化で、顧客はより信頼を寄せてくださるようになりますし、社員も手ごたえを感じ取ってくれます」
>>>株式会社ライトアップのレイアウト図
レイアウト図
会社データ

text by 竹内太郎
photo by 木内 博