会社の成長を実感するとともに社員自身も目標を持てるオフィスの構築
株式会社フリーセル
会社紹介
株式会社フリーセル(以下フリーセル)は、コンピューターのハードウエア・ソフトウエアの販売、インターネットを利用した情報提供などを手がけるIT関連企業だ。2001年に小さなレンタルオフィスで起業して以来、着実に業績を伸ばして事業規模も従業員数も拡大してきた。以前のオフィスには途中の増床も含めて約4年間入居していたが、それでもスペースが不足したため、移転を検討。オフィスレイアウト時の加工やフリーレント期間などについて交渉しやすい築年数のたった中規模ビルを選択した。単にスペースを拡張するだけでなく、採用活動の活性化や従業員のモチベーションアップにも配慮しているというオフィス構築法を見ていこう。
>>>企業然としたエントランスでイメージアップ
エントランス エレベーターホール  フリーセルのエントランスは、カウンターや待ち合わせコーナーも設置された広々とした空間。「以前のオフィスでは出入り口付近に小さなカウンターと内線電話を置いただけでしたから、やっと企業らしくなりました(笑)」(フリーセル専務取締役・山田氏、以下同)。また、エレベーターホールのレイアウトでは風水の考え方を取り入れたという。「以前のオフィスで試したら、順調に売り上げが伸張したので、今回も導入しました。一種のゲンかつぎです」。このビルの場合、エレベーターを降りた左側にエントランスを置くのが普通だが、風水的には逆の配置が望ましかったのだという。そこで、エレベーターホール(写真下)には来訪者を右に導くようなデザインを施している。「オーナーさんや設計会社さんの好意で実現できました。エレベーターを降りるとすぐに社名が目に飛び込んできますし、PR効果も大きいですよね」
>>>社員のモチベーションを上げる、差別化された執務スペース
執務スペース 座席  上の写真は、最も所属人数の多い営業部門とカスタマーサポート部門が配置された執務スペースの様子。「社員同士が活発に会話を交わせる環境を目指し、オープンなスペースを確保するように心がけました。その一方で独立性の高い役員室も設置し、守秘義務のある話題は、そちらで議論できるようにしてあります」。なお、執務スペース内の座席(下写真)は、ひとつの長机を複数人で共有するスタイルが基本。マネージャークラスになると座席が独立するようになっている。最近は、役職にかかわらず全員同じ座席にする会社も増えてきているが、「当社ではあえて差別化しています。役職をだれの目にも分かる形でシンボライズして、各社員にモチベーションを高く持ってもらおうという狙いです」
>>>ワークスタイルに配慮して執務スペースをゾーニング
制作部門 フリースペース  レイアウト図からも分かるように、フリーセルの執務スペースは営業部門・カスタマーサポート部門を中心に据えて、周辺を囲むように制作部門や業務部門を配置している。「各部署のワークスタイルを考慮して配置しました。増えた人員をいかに収めるかが最優先だった以前に比べると、かなり戦略的にレイアウトできましたね」。上の写真は、静かで集中できる環境が必要になる制作部門の執務スペース。営業部門との間に背の低いキャビネットを置き、適度な一体感と独立性を両立させている。また、一角には将来的な人員増に備えてフリースペースも確保(下写真)。現在は、新入社員の研修などに利用している。
>>>セミナーも行える大会議室を設置して、説明会などを自社で実施できるように
大会議室  フリーセルの新オフィスでは、会社説明会やセミナー用に最大20名入れる大会議室を確保した。「セミナーを自社で開催すれば、参加時にオフィスの様子も見てもらえるわけですから、外部のレンタルスペースで実施するより大きな安心感を与えられると思うんです」。この効果か、来年の4月には期待の新入社員40名が入ってくるそうだ。そうなると、現在のオフィスも手狭になってきそうだが、「もうしばらくは増床や分散で対応したいですね。これ以上面積の広いオフィスとなると、選択肢は地域のランドマークになっているような著名なビルに限られてきます。もちろん、ある程度の規模・レベルに達した証明として、将来的にはメジャーな物件に入るつもりですが、今は、それを目標に各社員に励んでもらうべき時期だと考えています」
>>>フリーセルのレイアウト図
レイアウト図
会社データ

text by 竹内太郎
photo by 飯田照明