自前でサーバールーム構築など、省コスト対策も
ウノウ株式会社
会社紹介
ウノウ株式会社(以下ウノウ)は、Webサイトを通じた新作映画の紹介やフォトサービスを手がけているIT系ベンチャー企業だ。2001年に法人化した当初は、他企業のオフィスに間借りしていたが、事業規模の拡大にともない、2004年に渋谷で単独のオフィスを開設。その後も順調に人員が増加し、10名を超えた時点で移転先を探し始めた。条件は、倍の広さを確保できることと、移転前と同様、渋谷に立地することだったという。新オフィスでは、かねてより導入していたフリーアドレスを継承・強化しつつ、独立した会議室やサーバールームなどを新設。カフェのような落ち着いたムードと機能性を両立させた同社のオフィスづくりを紹介していこう。
>>>デザインと機能性を併せ持ったエントランス
エントランス  今回の移転では、まずエントランスの充実を実現。「以前は、執務スペースの一角をエントランス風にしただけという感じでした。今回は対外用にも使える会議室も新設しましたが、執務スペースと会議室の中間にエントランススペースを配置して、社内用と対外用の空間を明確に区切っています」(ウノウ代表取締役社長・山田進太郎氏、以下同)。なお、エントランスと執務スペースは、すりガラスで仕切っているが、これは実用面にも配慮した結果だという。「来客があった際には執務スペース側からすぐに気づきますし、適度なプライバシー保護効果もある。今の規模なら、内線電話を置かなくても、これで十分機能します」
>>>フリーアドレスを徹底した執務スペース
執務スペース ストレージ  大ぶりなテーブルをランダムに置いているのが、ウノウの執務スペースの特徴(上写真)。また、座席はフリーアドレスで、社員は好きな場所で仕事ができるようになっている。「パソコンに向かう作業が中心なので、オフィスのデスクが並ぶ堅苦しい印象ではなく、できるだけ落ち着いたムードを出せるようにしました。フリーアドレスにしたのは、プロジェクトによってチーム編成が変動するためです。社員同士のコミュニケーションの偏りをなくすために、前日と同じ座席を使ってはいけないというルールも定めています」。省スペースのためにフリーアドレスを試みる企業は多いが、なかなか定着しないのが実情だ。「当社は会社設立時からフリーアドレスにしていますから、社員も慣れています。また、フリーアドレスに見合う業務フローを整備することも大切ですね」。そのひとつがペーパーレス化だ。同社では、業務のほとんどを書類なしで進められるようにしてある。さらに、社員個々のストレージは非常に小さい(下写真)。「書類がいらない業務スタイルに加えて、持ち物をしまうスペースも最小限なので、自然と、各社員がフリーアドレスにフィットする働き方になりました」
>>>従来になかった新たな試みも導入
デスク
サーバールーム
 ウノウでは、オフィスに無線LANを整備している。社員は、どの座席にいても自分のノートパソコンを使えるわけだ。これに加えて、今回の移転では、いくつかのデスクに液晶ディスプレーを配置。「ノートパソコンと接続すれば、モニターが2つになりますから、業務効率が上がるのではと考えました」。さらに、移転を機にサーバールーム(下写真)も新設した。「以前は、外部のレンタルサーバーを使っていましたが、メンテナンス時などは、そこに出向く必要があったんですね。今回の移転で、自前でサーバーを構築することができたため、外出のムダを省けますし、ランニングコストも節減できています」
>>>完全に独立した会議室を確保
会議室  打ち合わせや応接に使う会議室は、以前は執務スペースの一角を低いパーティションで仕切っただけだった。しかし、現オフィスでは、完全な個室を確保した。「執務スペースの一角では、お互いの存在が気になってしまいますし、機密性の高い話もできない。そこで、入居を決めてから壁を新設して独立した会議室をつくったんです」。なお、この会議室にはプロジェクターとスクリーンを設置。DVDプレイヤーと接続して映画のプロモーション映像を見たり、パソコンと接続してプレゼンテーションをしている。以上のように、同社のオフィスは単に広くなっただけではなく、さまざまな点で機能が強化されている。社員や来客の反響も上々だという。「当社では、今後も優れたエンジニアを採用していかなくてはなりません。当然、立地面も含めて、少しでもオフィスの魅力や機能を高める必要がある。そういう意味でも、訪れる人から好評なのは、勇気づけられますね」
>>>ウノウのレイアウト図
レイアウト図
会社データ

text by 竹内太郎
photo by 片岡正一郎