サイバーウェーブ株式会社
会社紹介
ソリューション開発やシステム開発などを手がけるサイバーウェーブ株式会社(以下サイバーウェーブ)は、個人事業としてスタートしたベンチャー企業だ。創業後、事業規模拡大や法人化を経て、2000年には西新宿にオフィスを設置。その後も、同じビル内の別フロアにスペースを増床しながら成長してきたが、分散が進んで使い勝手が悪くなったことから、2005年に移転を決意。オフィスの一元化だけでなく、「温かみを感じられる街にあること」「緑や水、土などが身近にあること」など、環境を重視した条件のもとに、現在の神楽坂に新オフィスを設けた。快適性向上を最重点テーマにしたというオフィスづくりの手法を探ってみよう。
>>>移転コンセプト「快適な職場環境」を象徴するカフェスペース
カフェスペース  前述のとおり、従業員が快適に過ごせる環境づくりというのが、サイバーウェーブの移転における重点課題。その象徴ともいえるのが、写真のカフェスペースだ。「特に、オフィス内で過ごす時間の多い技術系の従業員に配慮しました。彼らは、自分のデスクで長時間集中して作業します。その分、小休止を取る際には、十分にリラックスできるようなスペースが必要だと考えたのです」(サイバーウェーブ代表取締役・梨木繁幸氏、以下同)。そこで、オフィス内でも一番眺めのいい場所にスペースを確保し、シックな色合いのカウンターやソファなどを配置。常時BGMを流して、従業員がくつろげる空間に仕立てている。なお、カウンターの内側にはウイスキーや焼酎なども常備。「キックオフや交流会などのパーティーイベントも、ここで実施しています」
>>>シンボルカラーをアクセントに。業務特性や従業員増にも配慮した執務スペース
執務スペース  働きやすさを実現するために、執務スペースで実施したのは什器の一新だ。「以前は、長い会議机を複数人で共用していました。従業員が増えると、量販店で安いイスを買い足すといった具合で、必要最小限のレベルでしか対応できていなかった。そこで、移転を機に什器を新調し、個々に座席とワゴンを用意しました」。印象的なのは、同社のシンボルカラーであるオレンジをあしらったパーティションやイスが配置されている点。カフェスペースと雰囲気が大きく異なるため、オンオフの切り替えにも効果がありそうだ。なお、スペース内に空席が確保してある点(写真手前)にも注目したい。これは、将来の従業員増への備えであるだけでなく、業務特性も視野に入れた結果だ。「当社では、同業他社やフリーランスのエンジニアと組んでひとつのプロジェクトを推進するケースも多くあります。社外スタッフに座席を提供することで、プロジェクトメンバーが同一スペースで業務に当たれれば、効率もよくなるというわけです」
>>パブリックスペースの整備で、来訪者にも快適性を供与
エントランス 廊下 会議室  エントランス(上写真)や通路(中写真)、会議室(下写真)に、カフェスペースを加えた一帯が、対外的にも使用されるパブリックスペース。従業員専用の執務スペースと、ほぼ半々にゾーニングされている。「以前のオフィスは、自分たちが働く場を確保するだけで終始していましたから、今回の移転では、従業員だけでなく来訪者にも快適性を供与できるスペースを設けようと考えました」。こうして、以前は扉一枚だけだったというエントランス部は、内線電話を置いたカウンターや待ち合わせ用のイス、グリーンなどを配置したレセプションへと進化。会議室やカフェに向かう動線上にはグリーンを配置して、リラックスムードを高めている。また、以前は喫茶店など外部に頼ることもあった打ち合わせや面接も、大小2カ所の会議室を設置して、自社内でこなせるようになった。「会議室同士は、可動式の壁で仕切っていますが、必要に応じて開放できます。セミナーを開催したり、カフェスペースと併せて大がかりなパーティーを開くなど、さまざまなイベントを社内で実施できるようになりました」。こうしたパブリックスペースの整備は企業の成長に不可欠な要素だという。「顧客やビジネスパートナー、入社を検討している方などからの信頼性や好感度を左右するのがオフィス。経営者のマインドを問われる場でもありますから、成長とともにステージをグレードアップすることは非常に大切だと思っています」
>>>土も覗きアートギャラリーも併設されたリラックスできる敷地内
ビル共用部  サイバーウェーブが入居している神楽坂にあるビルの敷地内には、ユニークなオブジェや、旧家を改造したアートギャラリーがある。「樹木や地面から覗いている土が、周辺の住宅街とあいまって落ち着いた雰囲気をかもしだしていますよね。当社の業務スタイルには、機能だけを求めた無機質なビジネス街よりも、こうしたアットホームな空気がフィットすると思うんです」。山手線の内側にあって、最寄駅まではわずか徒歩1分なので、フットワークのよさが大切な営業社員にとっても使い勝手がいい。それでいて庶民的な穏やかさをたたえているというのは、考えようによっては奇跡のような立地といえるかもしれない。「お客様も、以前より気軽に訪れてくださるようになりました。物件選びからレイアウト構築、デザイン選定など、多くの苦労を伴いましたが、それだけの価値ある移転だったと思っています」
>>>サイバーウェーブのレイアウト図
レイアウト図
会社データ

text by 竹内太郎
photo by 飯田照明