株式会社ボールド
会社紹介
株式会社ボールドは、ITエンジニアの派遣やソフトウエアの企画開発などを主業務としている企業だ。初めての移転で赤坂見附にオフィスを構えた同社は、2006年11月に2度目となる移転を実施。最寄駅は同じままで、17坪から64坪へと大幅にスペースを拡張した。前回の移転では従業員数に見合う広さの物件を選んだが、今回は、従業員数だけでなくオフィスに必要な機能を見直したり、将来の事業展開を考慮したという。移転にともない、レイアウトはもちろん、デザインや什器も一新。機能面でも印象面でも企業としての躍進を体現した、同社のオフィスづくりを見ていこう。
>>>落ち着きと重厚さを兼ね備えたエントランス
エントランス
グリーングリーン
 エントランスは、ホテルのデザインを意識したというだけあって、落ち着いた雰囲気。「来客の目に触れる部分は、デザイン面で特に気をつかいました。ビジネス関係の方には企業としての確かさを感じていただくこと、入社を検討している方には“働いてみたい”と思っていただくことが大切ですから」(ボールド代表取締役・澤田 敏氏、以下同)。また、グリーンを豊富に配置しているのも特徴だ(下写真2点)。大きな植樹は鉢を統一して置き、小さなものは壁掛けにするなどの工夫が施してある。「移転のお祝いにいただいたものも多いのですが、鉢がバラバラだとゴチャゴチャした感じになってしまう。そこで鉢を注文して形状や色を統一しました。心を落ち着かせるというグリーン本来の効果が出せたと思います」
>>>執務スペースを拡張し、モチベーション向上を狙う
執務スペース  専有面積は、以前の17坪から64坪へと、4倍近く拡張させた。「人材を広く募集していますので、管理や営業のスタッフも増えていきます。また、近いうちに技術部を新設して、社内でエンジニアが働けるようなスタイルの事業も展開していきたいと思っています」。このため、執務スペースを思い切って広く確保してあるわけだ。また、広いオフィスはモチベーションの向上にもつながるという。「オフィスも住まいも、自分の力よりちょっと上の器を選ぶと、仕事に身が入ると思うんですね。社内がスカスカしているのを見れば、営業社員も早く人を増やせるだけの仕事をとってこようと頑張ってくれる(笑)。また、私自身も2年でここを満杯にして次のオフィスに移ることを目標にしています」
>>>面接や面談、ビジネスに配慮して独立した会議室を新設
大会議室 小会議室  以前のボールドのオフィスには、パーティションで周囲と仕切った即席の会議室が1カ所あるだけだった。「そこで打ち合わせや採用面接を実施していましたが、営業はお客様を連れてくるのに躊躇していましたし、面接に来た人は不安そうな顔になるんですよ。事業を拡張していくうえで、完全に壁で仕切った会議室の設置は絶対条件でした」。なお、エンジニアの派遣を実施している企業の多くは、クライアント先に派遣している社員の帰属意識が薄れるという問題を抱えているが、同社では独自の対策をとっている。「各エンジニアに専任のマネージャーを1人つけて、月に一度は面談するというルールを適用しています。各自の相談に乗ったり社会人としてのマナーや折衝ノウハウを指導することで、ボールドの社員としての誇りや自覚を持ってもらうのが目的です。以前の面談の場は喫茶店や居酒屋が中心でしたが、人目を気にせず話せる場も必要ですよね」。独立した会議室の設置は、社内のコミュニケーション向上にも役立っているわけだ。
>>>現在は応接スペースとして活用中の社長室
社長室  移転にともない社長室も設置したが、現在は応接スペースとして使う以外はほとんど空室状態だ。「皆と同じ執務スペースにいたほうが都合のいい仕事がほとんどですから。ただし、いつまでも自分がすべてのけん引役でいるようでは、会社の成長にも限界がある。しっかり職務を任せられる従業員を増やして、自分がここにこもっていられる時間を増やすことが課題ですね(笑)」。ちなみに、澤田氏が今回の移転に力を入れた背景には、経営者仲間からの刺激もあったという。「企業経営者の懇談会などで知り合った人の会社に遊びに行くと、どこも立派なんですよ。見た目だけでなく、レイアウトなどに会社の業務特性を考えた工夫が施されているんですね。それで、企業の成長にはオフィスの整備が不可欠なのだと思ったんです」。移転後は、大きく2つの点で変化が起きたという。「ビジネス上では、チーム力を問われるような仕事が増えました。お客様から寄せられる信頼度が高まったためだと思います。また、採用面でも応募数がグンと伸びた。どちらも、オフィス移転によるところが大きいと思っています」
>>>ボールドのレイアウト図
レイアウト図
会社データ

text by 竹内太郎
photo by 飯田照明