個性豊かな家具や斬新な建材・カラーリングを導入
株式会社イデー(IDEE)
会社紹介
オリジナルデザインの家具で広く知られるIDEEは、販売店舗のデザインに注力する一方で、従来の本社オフィスはさほど特徴のないものだったという。しかし、同社は家具の製造販売にとどまらず、設計やコンサルティングなど、内装全般を中心とした空間プロデュースも行っている。そのため、今回紹介する本社オフィスでは、単なる裏方作業の場ではなく、ショールーム機能も持たせることにした。移転先を探すなかで、同社はビジネスとしてリノベーションを依頼されていたビルに、自らテナントとして入ることを決定。自社プロデュースで仕上げた新オフィスの様子を見てみよう。
>>>打ち合わせは、内容に応じてフロアを使い分け
会議室(5階) ミーティングスペース(4階)  IDEEの移転先のビルは5階建てだが、同社は2階から5階までを賃借。このうち、4階と5階を打ち合わせ用のスペースに充てている。5階(上写真)は、大きなテーブルがひとつだけ配置されている会議室。「守秘義務のあるプレゼンテーションや、集中して臨む必要がある打ち合わせに使うことを想定して、独立性を高めました」(IDEE広報宣伝室・速水真理氏、以下同)。一方、4階(下写真)は来客との打ち合わせやスタッフ間でアイデアを出し合うような気軽な話し合いに使う場。オープンな空間内にソファやテーブルセットを複数配置して、人数や気分に応じて適した場を選べるようにしている。なお、4階・5階ともシックな色合いの木材が基調になっているが、これは「適度なリラックス感と落ち着きを両立できるようにという配慮」とのこと。
>>>フロアごとにデザインに変化をつけた執務スペース
管理部門&商品開発部門(3階:グリーンの壁) 営業部門(2階:ブルーの壁)  全4フロアのうち、下の2フロアは従業員の執務スペース。3階(上写真)には管理部門と商品開発部門が、2階(下写真)には営業部門が配置されている。「執務スペースの床は、シンプルなモルタル仕上げです。一見クールな内装ですが、蛍光灯ではなくスポットライトを使った暖色の照明効果で、温かく落ち着いて集中できる環境と感じています」。また、壁の一部と天井から下ろした配線用のダクトには、それぞれグリーンとブルーをあしらってワンポイントのアクセントにしている。「フロアごとにデザインに変化をつけ、個性豊かに演出するというのは、お客様にリノベーションの設計を提案する際の手法の一つです。それを自社ビルでも実践しています」
>>>バルコニーを休憩スペースに
バルコニー  IDEEが移転したビルは、もともと撮影用のスタジオとして使われていたのだという。このため、普通のビルとは違ったユニークなつくりになっている。特徴のひとつが、4階部分に広めのバルコニーが付いている点。「ここにチェアを置いて、休憩スペースにしました。また、当社ではフラワーショップを展開し、ガーデンデザインも手掛けているため、一角にグリーンを植えています」。従業員がこのバルコニーに来るためには階段でフロアを上がってくることになるが、この手間がむしろ効果的なのだという。「デザインや企画を考える業務には、大変な集中力を要します。ここに移動してくること自体が、いい気分転換になるんです。スタッフ同士の気楽なコミュニケーションスペースとしても、大切な役割を果たしています」
>>>共用部分にある受付から統一感のあるデザインで
共用部分に設置できた受付スペース  IDEEが入居しているビルの1階は飲食店で、エレベーターを使うのは、基本的にIDEEの従業員と来客のみ。そのため、1階の共用部分にデスクと内線電話を置かせてもらえることになったという。同時に、壁面にデザインを施すことも許可されたため、1階からIDEEらしさを表現できているわけだ。以上のように、同社は、デザインだけでなく機能的にも優れたオフィスを構築できた。「働きやすさの向上もさることながら、当初の狙い通り、お客様へのプレゼンテーションにも活用できるようになりました。今後の事業展開にも有効な移転になったと思います」
>>> IDEEのレイアウト図
レイアウト図
会社データ

text by 竹内太郎
photo by 飯田照明