執務スペースは3社が個々に確保 エントランスや会議室などは共用にして有効活用
レイアウト図
ワンフロアを3社で振り分けたレイアウト図
株式会社エフエックスアジアは、もともとJR秋葉原駅付近のテナントビルに入居していた。このビルが再開発の対象地区になったため、同社は移転先を探すことになった。そのときに浮かび上がった案が、以前から業務提携している株式会社エーエムアイ、株式会社マルチウェーブとの同居だ。3社が集まれば、移動などの手間を省けるし業務拡張のチャンスも増える。また、個々に専有する必要があるのは執務スペースだけなので、会議室やトイレなどを共用することで節約にもつながる。3社が選んだのは、神田錦町にある新築ビルのワンフロア。「地下鉄3路線に加えJRも使えて、ビジネス立地としては申し分ない。新築なので賃料は若干高めでしたが、3社で協力すれば問題ないということで決めました」(株式会社エーエムアイ代表取締役社長・柴山孝司氏)


●エフエックスアジアの執務スペース
エフエックスアジアの執務スペース この物件には、高さ60cmのフリーアクセスフロアが採用してあった。オンラインで外国為替取引を行うエフエックスアジアの場合、その業務特性から多数のパソコンを設置する必要があるが、大がかりな工事なしで床下配線できたのは大きなメリットだ。また、オフィスの一角が足元から天井まで窓になっているのも特徴。パソコン用の大きな机を並べても、明るく開放的な印象を受けるため、従業員も快適に働ける。


●エーエムアイの執務スペース
エーエムアイの執務スペース 株式会社エーエムアイの執務スペースは、他の2社の間に設置。四方を壁で仕切ることになるため、壁の上部を透明にすることで閉塞感が出ないように工夫してある。ちなみに、同社の移転前の広さは約76m2あったが、会議室やトイレなどが共有になった分、移転後の執務スペースは若干広くなっている。「以前と違って経営者同士が気軽に話し合えますし、従業員もオフィスが新しくなって快適に仕事をしています。業務効率は大幅に改善できたと思いますよ」(前出・柴山氏)


●マルチウェーブの執務スペース
マルチウェーブの執務スペース 株式会社マルチウェーブの主業務はソフトウェアやシステムの開発なので、従業員はすべてエンジニアだ。そのため、個々が自分の業務に集中できるように、各自の机をパーティションで仕切って専用ブースにしてある。3社の執務スペースを比べると、ワンフロアに同居しているといっても、それぞれの業務内容に合わせてアレンジしてあるのがよく分かる。なお、この物件の賃料は、3社の執務スペースの専有比率や共用スペースの使用頻度を考慮して分担している。


●エントランス部分
エントランス 3社共通のエントランス部分には、各社の社名を表示。設置された電話から各社にコンタクトを取れるようになっている。木目調の建材を採用したモダンな仕上がりは、顧客や採用希望者に対するイメージアップにもつながりそうだ。この物件では、フロア専用のカードキーが用意されている。たとえ同じビル内に勤めていても、フロアが違えば入れないようになっているので、セキュリティ面でも安心だ。
●応接室
応接室 応接室は透明の壁で囲んで、開放感を演出。外からの視線を気にせずに対談できるよう、天井・床付近以外はすりガラス状になっている。エフエックスアジアやエーエムアイの実務では、海外とのやりとりも多い。このため、応接セットとは別に執務机と専用電話機を設置した。社員が国際電話を使って守秘義務のある商談や交渉をする際には、この部屋を利用できるようにしてある。
●会議室
会議室 会議室の広さは約25m2あって、普段は可動式のパーティションで2室に仕切っている。「当社の場合なら、顧客向けのセミナーや異業種交流会などで利用することが多いですね」(前出・柴山氏)。このように多くの人を集める際には、パーティションを移動させるだけで広いスペースを確保できるようになっている。