オフィスよろず話 オフィスの防災対策をどうするか

vol.3 オフィスの防災対策をどうするか 中屋さん中屋さんセコム株式会社広報室・中屋 渉さん
多発する地震や水害などにより、企業の防災意識が高まりつつある。常に危機管理意識を持ち、被災してもできるだけ早く復旧し、企業活動を継続させていくことは「社会的責任」を果たす意味でも重要だ。そこで今回は災害時に従業員や顧客を守り、事業を継続させるために、いまオフィスではどんな防災対策が可能なのかについて紹介。2005年秋から災害発生時の「初動支援サービス」を開始したセコム株式会社広報室の中屋渉さんに、災害時に従業員や顧客を守り、事業を継続させるために必要な防災対策についてお話をうかがいました。

早期の復旧まで視野に入れた防災対策を
  震災などに遭っても企業が事業を継続していくには、防災を一歩すすめて被災後の復旧対策を徹底しておくことが重要だ。復旧のスピードは被災後いかに迅速に初動態勢をとれるかで変わってくる。機能がマヒしたままの状態が長く続けば、企業の存続にも関わってくるはずだ。
  情報化が進む現在、サーバーをはじめとしたOA機器の破損は企業活動に深刻な影響を及ぼしかねない。企業資産というべきさまざまな情報(データ)の保護こそ、迅速な復旧に不可欠といえる。「意外と思われるかもしれませんが、二次災害防止のためのスプリンクラーがOA機器に多大な被害をおよぼすことがあるのです。現在、スプリンクラーの多くは水の噴射で消火するタイプです。いくら火災を免れても、コンピュータルームが水浸しになってしまっては、データ保護の観点で何の意味もありません。そこで注目されるのが、ガスによる消火システムです」。ガス消火剤の噴射で火を消す自動消火システムの導入は、災害から大切なデータを守るための急務といえそうだ。
  被災後の初動を支援するサービスとして注目されるのが、セコム情報システム株式会社が提供する「セコム初動支援サービス」。「災害発生時に被害状況をすばやく把握し、24時間以内にできるだけ元の状態に復旧して通常の企業活動に戻れるよう支援するサービスです。まず企業様の特性に合わせた綿密な初動マニュアルを共同で作成し、これを電子化することで携帯電話やパソコンでいつでもどこでも見られるようになります」(中屋氏)。災害発生の緊急時、マニュアルがどこにあるかわからないようでは役に立たない。そこで電子化することで出張先でも自宅にいても、社員各自が必要な初動マニュアルをスピーディーに閲覧できるわけである。
  このサービスには、オフィスに常備する防災グッズの管理も含まれている。「セコム・スーパーレスキュー」というオリジナルの防災用品は、新潟県中越地震、阪神・淡路大震災で被災したセコム社員50名のアンケートをもとに『本当に役に立つ』ものを厳選。本来は家庭向けだがオフィス用としても好評という。
  また、電子メールやインターネットを利用した「セコム安否確認サービス」は、社員や家族の安否確認、情報収集、非常呼集などの機能を持つサービスだ。「最優先すべきことはやはり現地の被害状況を正確に把握すること。社員や家族の安否、そして事業継続に関する情報を早くつかむことが防災対策の要ではないでしょうか」(中屋氏)。
  起きてしまってからでは遅いのが防災対策。これからのオフィスづくりには、防災という視点は欠かせないものになってくるはずである。
セコム情報システム株式会社
セコムグループのコンピュータ・ネットワークシステムの全般を担当。IT戦略実践を通して培った技術力と、「安全・安心」のサービス体制・ネットワーク力を生かし、情報セキュリティ・機能レンタル・システム構築・防災関連サービスなど幅広い領域でIT事業を推進している。(本社/東京・新宿区)

取材協力/セコム株式会社
セコムグループが提供する
災害対策シリーズ


トマホークV
高感度センサーで震災時などの火災を感知し、消火剤の高速噴射で自動消火。通常のスプリンクラだと消火時にオフィスが水浸しになるため、OA機器に大打撃を与えてしまう。本機はガス消火剤を使用のため復旧も容易。


セコム・スーパーレスキュー
「いざというとき本当に役立つか」という視点で内容を厳選。震災直後1〜2日間はこのセットだけで生活が可能。重さ6.3kgのメインセットと女性向けのミニセット(4.5kg)がある。